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読書会11月 「エズラ・ジャック・キーツ 2」 

11月の読書会は、再び「エズラ・ジャック・キーツ」。
前回、大まかな感想を言ってしまったので、今回は、キーツの気になった作品についてなどなど。

ピーターのいす (キーツの絵本)ピーターのいす (キーツの絵本)
(1977/12)
エズラ=ジャック=キーツ

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たくさんある、キーツの絵本の中で好きなのは・・・

手元に絵本がないままに書くので、記憶違いがあるかもしれませんが、

まずは、①「ピーターのいす」

妹が生まれて、じぶんがないがしろにされているような気になった主人公ピーターが、飼い犬を連れてかわいい家出をする話。弟妹が生まれたときの、1番目のこどもの気持ちを語るときに、よく取り上げられることが多い作品。
わたしは、この作品の中で、ピーターが自分はもう大きいんだと自覚して家に戻って行く、その方法が見事だなと思います。ピーターは、ただごめんなさいと言って戻るのではなく、ある行動によって自分はもう大きいのだということを母親に示すのです。

フィリパ・ピアスの「まぼろしの小さい犬」の主人公は、犬が欲しいと思うあまり、自分の頭の中で空想の犬を育ててしまい、現実の犬をすぐには受け入れることができません。心の葛藤を経て、最終的には、受け入れるのですが。この子どもの心理の描き方がリアルだなぁと思うわけです。
ピーターのいたずらは、この「まぼろしの小さい犬」主人公のの葛藤に相当するのではないかと、わたしは考えたのです。
「まぼろしの小さい犬」に似た話で日本のものに、大石真の「さとるのじてんしゃ」という作品がありますが、これは、主人公が自転車が欲しいと思い詰めてしまう様子を見て、両親が自転車を買ってやっておしまいです。日本と外国の作品とで似たような題材を扱っていながら随分違ってくるのだなぁとも思いました。

アパート3号室アパート3号室
(1980/08)
エズラ=ジャック=キーツ

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つぎに、現代のヤングアダルトの先駆的作品ではないかと思う、②「アパート3号室」です。
この作品が発表されたのが1971年。とてもいい作品だと思うけれど、その時代にこの作品どのように受け入れられたのだろうかと思ってしまいます。

内容は、アパートの住人の子どもがアパートの各室を回り(といっても、外から様子をうかがうだけですが。)、最後に盲目のトランペット奏者と出会い、彼の見事な演奏に、年齢や立場を越えて心を通わせるというものです。青を基調とした物憂い画面も素晴らしいですが、話の運び方、終わり方がとても印象的な作品です。
最後、その先を予想させつつ、それをまるで断ち切るかのような終わり方が、静かな語り口であるにもかかわらず、強烈な余韻を残すのです。(・・・って何?って感じですが。)


で、この作品の当時の日本での受け入れられ方ですが、「絵本の歴史をつくった20人」鳥越信によると、

『大人のわたしには心魅かれる作品です。が、暗く沈んだ色合いのぼけた油絵は、重いストーリーとともに他の作品ほどこどもたちには受け入れられません』

とあるので、あまり子供受けはしなかったのかもしれません。今ならまた状況が違うのではないかと思うのですが。

そして、最後に、日本の自閉症の子どもをモデルにしたと言われる、

にんぎょうしばい (キーツの絵本)にんぎょうしばい (キーツの絵本)
(1977/07)
エズラ=ジャック=キーツ

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ルイのひこうき (キーツの絵本)ルイのひこうき (キーツの絵本)
(1981/02)
エズラ=ジャック=キーツ

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③「にんぎょうしばい」、④「ルイのひこうき」の2冊です。

ピーターの妹スージーとロベルトの人形芝居にやってきた男の子は、ちょっと変わっています。スージー手作りの人形、ガッシーちゃんが気にいったのか、周囲の迷惑も考えず、ガッシーちゃんにずっと話しかけ続けるのです。困ってしまったスージーたちですが、ガッシーちゃんになりきってルイに話しかけることによってルイを傷つけることなく、納得させることができるのです。
このスージーたちの対応の素晴らしさに思わず感動です。大人にだってできるかどうか・・・・。
そして、最後にルイには嬉しいサプライズが待っています。
操り人形へと続くひもは、ルイとスージーたちを結びつける心の絆のように思えてきます。ラストの文章なしの見開き2場面も見事です。
キーツの人間性、その温かみが伝わってくるようでとても心に残る作品なのです。

わかりやすい面白さはないかもしれないけれど、できるなら、こどもにその良さを伝えていきたい作品だとも思いました。

追加で、④「いきものくらべ」も。

いきものくらべ! (キーツの絵本)いきものくらべ! (キーツの絵本)
(1979/07)
エズラ=ジャック=キーツ

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「いきものくらべ」は、町のこどもたちの為に催されたペットショーです。ただし、それは、ペットを順位づけするのではなく、それぞれのよいところを表彰するというものなのです。
いわば、「みんなちがってみんないい」の精神ですね。
ここに出てくる審査員がキーツその人のようで、また微笑ましく思えてくるのです。

キーツは、各作品を読んでいくと、作者自身に魅せられていく作家だなあと思いました。

そして、いつするか分からない宿題として、
キーツのその時代における絵の新しさ、魅力はどこにあるのかを知るために同時代の絵本を横系列で見るのも面白そうだというのと、
キーツの選んだコラージュという手法の特色について、もうちょっと知りたいなぁということが残りました。
・・・まあ、いつするか分からないですが。
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